顔面level9。キラキラ系OL
Movie Description
彼女は学生時代は両親からの期待に応え続け、あるいは姉と比較される重圧に耐え抜き、せっせと勉強をして見事国立大学に合格した。
勉強をサボって一介の私立大しか合格しなかった私にとって、彼女はとても素敵な存在だった。才色兼備とはまさに彼女のためにあるような言葉だと思った。
彼女が笑うたびに見える綺麗に並んだ白い歯に見惚れていると、サン・ローランのピアスがキラリと耳元で光った。楽しい時間は瞬く間に過ぎていった。彼女の自宅は渋谷からタクシー圏内だ。つまり、彼女に「終電」という概念は無かった。
シャンパンのボトルが空いた。二人ともきっと、お互いの価値観を共有できたはずだ。彼女はずっと笑っていた。iPhoneのアプリを使って、一緒に写真を撮った。彼女との距離が縮まった気がした。彼女はシャンプーの匂いや香水の匂いが混じった、とてもいい匂いがした。なぜ、美しい女性はいい匂いがするのだろう。
「そろそろ行こっか。」
私は言った。終電はもう、ない。
「うん。あ、ちょっとお手洗い行ってくるね。」
彼女はそう言いながら、店の奥の方へと消えていった。私はチャンスと思い、手早く会計を済ませた。
彼女がお手洗いから戻ると、再び独り言のように声をかけた。
「さあ、行こっか。」
私はそう言いながら彼女の方を一度振り返った。
「ごちそうさまでした〜。」
私は店員にそう告げると、にこやかに店を出た。
「え、あ、会計…払うよ??いくらだった?」
彼女は笑顔で財布を取り出した。
「大丈夫。最初のデート代くらい払わせてよ。カッコよくないから、それくらいカッコつけたいじゃん。」
私は笑いながら言った。
「ありがとう。ごちそうさまでした。」
彼女も笑顔になった。相手に対する気遣いや優しさが、笑顔の連鎖を生む。私は、別にセックスがしたいからゴハンを奢るわけではない。彼女たちはわざわざどこの馬の骨かもわからない私のために、自分の貴重な時間を割いて会ってくれている。その対価というのもあまりに安すぎるくらいだ。美女にはそんな価値がある。
店を出て二人で歩いた。
程よい緊張感の中、ふいに嬉しさがこみ上げてきた。気付くとホテルの前に着いていた。お店からホテルまでは10分もかからない。