加納修一が妹のノエルと会ったのは六年ぶり。しかも交通事故で死んだ両親の葬儀の席だった。 兄妹といえ、二人はそれぞれの親の連れ子で血縁は無い。 加納は両親を憎み、そんな父が再婚して出来た家庭を嫌っていた。 葬儀の後、ノエルは加納が一枚の写真を見ている姿を目撃する。 それは、まだ小さい彼と彼の実の両親の写真だった。 「お兄ちゃん、これで二人だけになっちゃったね。これからは仲良く一緒にやっていこう…」そう語りかけるノエル。 しかし、加納は何かに取り付かれたように、祭壇の前で喪服を引き裂いて彼女を…。